ご案内
入会のご案内
観光産業は,その構成要素として,観光者,行政,業者そして観光資源からなり,これらの要素が密接に連関しているコンプレックス・システム(複雑系)と考えられます.そして,これらの要素を連関させるために必須のものが情報です.「情報学」の観点からいえば,知ってこそ,あるいは知られてこそ情報は情報としての価値があるものです.必要な情報をいかに収集し,それらの情報をいかに知らせるかあるいは知るか,それらの情報を基にいかに経営戦略を立てるか.すなわち,観光情報の収集,配信,利用が必須であるにもかかわらず,現状ではそこがすっぽりと抜けているといわざるを得ません.
このように観光は,基幹産業の1つなのにもかかわらず,観光に対して情報を切り口として学問として支える基盤は脆弱です.それは,産学官を横糸でつなぐキイが存在しないからです.そのキイは情報です.ここに観光と情報を併せ持った研究領域としての「観光情報学」を確立する強い動機と必然性が生じます.
観光情報学会は「観光」を「情報」の視点から捉え,観光と情報の融合による新しい学問領域の創出,この分野の人材育成,ならびに産学官連携の力を結集した観光振興による地域の活性化に貢献することを目的として設立されました.日本全国の産官学のあらゆる観光に関わる人々の参加を得ながら,各地の地域の観光活動に根付いた観光情報学研究会を立ち上げ,その共同体として観光情報学会の組織運営を行っていきたいと考えています.
本学会では,会員限定のソサイアティであること,観光情報学会の会員であること自体がステータスとなるような活動を行うこと,実践者(実践のプロ)と研究者(研究のプロ)がその成果を相互に公表し,その成果が実践と研究に大きなインパクトを与えて社会貢献できるようになること,といった将来像を目指していきたいと考えます.
各地域での観光情報学研究会との連携
観光情報学会は,各地域で立ち上がっている“X(エックス)-観光情報学研究会”を組織基盤とし,情報交換を活発に行うための横糸として,もしくは観光情報学に関する全国的な研究プロジェクトを行う場として活動を行っていきます.
各地のX(エックス)-観光情報学研究会ではそれぞれ主査・幹事を置き,独自の運営体制を持ちます.観光情報学会は,各研究会間の活発な交流や研究成果報告を行う場として,ニューズレターの発行,学会大会・シンポジウムの開催,メーリングリストの運営等の活動を行っていきます.学会にご参加くださる皆様は,各地の研究会に所属した上で学会に参加していただきたいと思います.