No.25 2005.01.21
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■ 観光情報学会 Mail NEWS ■
━━━━━━━━━━━━━ www.sti-jpn.org ━━━━ 2005.1.21 No.25
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□ "義援金及び風評被害対策案渡しに伴う新潟県訪問" ルポ
北海道大学情報基盤センター 長尾光悦
□ 開催案内 ユビキタスシンポジウム in 北海道
日 時 平成17年1月25日(火)
13:30~16:45 (13:00 受付開始)
会 場 札幌後楽園ホテル・地下2階 ピアリッジホール
(札幌市中央区大通西8丁目)
主 催 ユビキタスシンポジュウム実行委員会
□ 開催案内 第15回さっぽろ観光情報学研究会
日 時:1月28日(金) 午後4時~5時
場 所:〒060-0814 札幌市北区北14条西9丁目
北海道大学情報科学研究科11階 大会議室
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■ 義援金及び風評被害対策案渡しに伴う新潟県訪問 ルポ
北海道大学情報基盤センター 長尾光悦
平成17年1月17日(月)~18日(火)にかけて,皆様からお預か
りした新潟県中越地方地震災害義援金及び寄せられたアイデ
ィアを基に作成した風評被害対策案を新潟県 泉田 裕彦知事
にお渡しするために新潟を訪問しました.また,知事訪問以
外に,湯沢町助役訪問,ゆざわ観光情報学研究会への参加な
どもありましたので,この模様を報告させて頂きます.
17日は,千歳から新潟空港,新幹線で湯沢を目指しました.
湯沢に到着すると,ゆざわ観光情報学研究会主査の岸野様に
笑顔で出迎えて頂きました(写真参照).岸野様が経営する
大峰山荘にて,資料の調整を行い(写真参照),まず,湯沢
温泉旅館商業組合 富井組合長,湯沢温泉旅館組合 長松組合
長との面談を行いました(写真参照).ここでは,組合長ら
から湯沢町の風評被害の現状について報告があり,湯沢町の
宿泊施設キャンセル数は新潟県全体の3分の2にのぼり,11月
と12月に関しては,売り上げが対前年度比70%減と大打撃を
受け,被害額は約14億円と試算されるということが報告され
ました.
今回の風評被害の発端は湯沢町の被害が少なく通信回線が
正常に機能したことが影響したとのことでした.湯沢町では,
地震発生のショックで1名の方が痛ましいことにお亡くなりに
なられました.この情報がマスコミにいち早く流れたために
湯沢においても被害が甚大であるという誤解を産み今回の風
評被害につながったと考えているとのことでした.この風評
被害に対して,湯沢町として取り組んだ対策,更には,被災
地域に対するボランティア活動などが報告されました.この
ような風評被害対策は,タイミングが非常に重要であり,時
期等を間違えると批判にもつながりかねないことなどを実体
験から報告して頂きました.
大内教授からは,風評被害対策への観光情報学会の取り組
みや現状分析のためのアンケート調査への協力依頼がなされ,
ご快諾を頂きました.湯沢町における風評被害の実態を把握
する上で非常に有効な会談でした.
続いて,湯沢町役場へ移動し,湯沢町 池田助役との会談を
行いました(写真参照).大内教授から今回作成した風評被
害対策案が手渡され,その説明を行いました.また,アンケ
ート調査への協力依頼と観光情報学会からの有識者の派遣が
可能であることが伝えられました.池田助役は,新潟県中越
といっても非常に大きな地域であり,実際に湯沢がその地域
に入っているかどうかわからない方が多いため,今回のよう
な被害が行ったと思っている,また対策のタイミングの難し
さ,安全宣言をするにしても科学的な根拠がやはり必要であ
ると述べられました.池田助役には観光情報学会に是非協力
頂きたい.何かあれば協力要請をしたいと仰って頂きました.
池田助役との会談後,ゆざわ観光情報学研究会へ参加しま
した(写真参照).ゆざわ観光情報学研究会は,地元の旅館
関係者だけではなく,飲食店など様々な業種の方が参加して
おり非常に活発な議論が行われていました.ここでは,大内
教授が,観光情報学会,風評被害対策についての講演を行い
ました.ゆざわ観光情報学研究会のメンバーの方々にも興味
深く聞いて頂けました.また,ゆざわのメンバーの方々から
も地元での風評被害対策の取り組みやその効果,マスコミの
影響,旅行エージェントへの対応についてお話があり,活発
な議論がなされました.
今回の地震災害で,湯沢町の方々の風評被害対策に対する
意識が非常に高まっており,今後も活発に活動していきたい
と言って頂きました.ゆざわ観光情報学研究会のメンバーの
方々は皆さん非常に熱心に活動されており,普段は,議論が
尽きず,研究会が深夜まで及ぶこともあるということでした.
明けて18日,新潟県知事訪問のため新潟県庁を訪れました.
まず,知事との面会の前に取材陣による事前取材が行われま
した(写真参照).今回の訪問は関心が高く,約40社のマス
コミの方々が取材に来ていました.その後,知事室へ通され
ました.知事室は非常に広く,取材陣も多かったためにかな
りの緊張感が漂っておりました.まず,知事に対して風評被
害対策案が手渡され,大内教授からその経緯が説明されまし
た.その後,知事に義援金が手渡され,お礼の言葉を頂きま
した.知事は最初に,「風評被害を軽減する一番の要所はな
んでしょうか?」といきなり核心を付く質問をされ,これに
対して岸野主査がマスコミの協力,県における情報発信方法
等について説明し,知事にも関心を示して頂きました.この
時,岸野主査にカメラが集中し緊張から汗が噴出していたの
が印象的でした.また,知事は県としても取り組みを考えて
いかなければならないと仰っておられました.更に,大内教
授からアンケート調査の協力依頼がなされ,最後に,湯沢で
行われている100日キャンドルのイベントについての案内が知
事に渡されました.
知事訪問後,大内先生と岸野主査への囲み取材(写真参照)
が行われ,その後記者会見会場へ向かいました.記者会見で
は,多くの記者の方から,率直な質問がなされ,今後の取り
組みの参考となる意見も出ました.会見の時間も非常に長く
なり,会見後も数社の記者の方からの個別質問がされ(写真
参照),マスコミの関心の高さを伺えました.
昨年末から今年にかけて皆様から義援金及び風評被害対策
アイディアを募集させて頂き,多くの義援金とアイディアを
寄せていただきました.今回の新潟訪問が成功に終わったの
も観光情報学会会員の皆様のご協力によるものです.風評被
害対策に関しては,今後も観光情報学会のプロジェクトとし
て進めていく予定ですので,また,皆様からアイディアを募
集させて頂くこともあると思います.その節は,再度ご協力
頂ければと思いますので,宜しくお願い申し上げます.
余談になりますが,私は,新潟県は全地域が豪雪地帯と思
っていたのですが,意外にも新潟市内は全く雪がなく驚きま
した.このような誤認識も風評被害の一つの要因なんだろう
と思いました.
最後に,やはり新潟は米どころとあって,ご飯,日本酒,
煎餅がおいしいです.お土産に,コシヒカリを買って帰りた
かったのですが,重いので断念しました.次回訪問した際に
は是非,米を持って帰りたいと思います.また,新潟に行か
れた際には岸野主査のおすすめの「ぬれせんべい」を食べて
みてください.磯辺焼きみたいでとてもおいしいですよ!
写真は以下のURLからご覧下さい.
http://www.sti-jpn.org/column/2005No08.html
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■開催案内 ユビキタスシンポジウム in 北海道
将来のユニバーサル社会の実現に向け官民様々な取組みが進む中で,
国土交通省では,昨年3月から,世界最先端のわが国のユビキタスネ
ットワーク技術を活用し,移動に関する情報を「いつでも,どこでも,
だれでも」が利用できるシステムを構築する「自律移動支援プロジェ
クト」を進めています.
北海道では,今後の本道の発展のために公共空間における情報化が
重要な検討課題と考え,関係機関の参加により研究会を設置し,その
活動の一環としてユビキタス社会に対する理解を深めるためシンポジ
ウムを開催することといたしました.今後,北海道におけるユビキタ
ス情報社会に関する産・学・官の連携と市民の理解が深まり,積雪寒
冷な気象条件に対応したユビキタス社会の実現や海外・道外からの観
光客誘致なそ観光振興への活用が期待されます.
開催内容
13:30
開会 主催者挨拶 :実行委員長 吉田 幸一
来賓挨拶 :
国土交通省 北海道開発局長 吉田 義一 氏
北海道副知事 麻田 信二 氏
13:40 VIR ~自律移動支援プロジェクトの紹介~
14:00
基調講演Ⅰ
「国家プロジェクトとしての自律移動支援プロジェクト」
(財)国土技術研究センター 理事長 大石 久和 氏
14:30
基調講演Ⅱ 「ユビキタスネットワーク社会がめざすもの」
東京大学大学院 教授 坂村 健 氏
15:20 休憩
15:30 パネルディスカッション
「北海道はどうユビキタスネットワーク,
自律移動支援プロジェクトを活かすか~北海道の挑戦!~」
コーディネーター : 東京大学大学院 教授 坂村 健 氏
パネリスト:(財)国土技術研究センター理事長 大石 久和 氏
北海道大学大学院 教授 小林 英嗣 氏
東洋大学 助教授 白石 真澄 氏
国土交通省政策統括官 上野 宏 氏
16:45 閉会
日 時 平成17年1月25日(火)
13:30~16:45 (13:00 受付開始)
会 場 札幌後楽園ホテル・地下2階 ピアリッジホール
(札幌市中央区大通西8丁目)
主 催 ユビキタスシンポジュウム実行委員会
構成機関/北海道・国土交通省 北海道開発局
(社)北海道開発技術センター (財)北海道建設技術センター
後 援 北海道経済連合会
社団法人 北海道観光連盟
社団法人 日本観光協会 北海道支部
社団法人 北海街道IT推進協会
社会福祉法人 北海道社会福祉協議会
申し込み方法
氏名・郵便番号・住所(自宅か所属先かを明記して下さい)
電話番号・FAX番号・所属先・サポートの有無をご記入の上,
EメールまたはFAXにて事務局までお申し込みください.
平成17年1月20日(木)締め切り.
(定員350名になりしだい締め切ります/先着順)
(なお,申し込み受付後に受講票を郵送にてお送りいたしますので,
当日,会場にご持参ください.また,定員が超過し,お断りさせ
て頂く場合にはご連絡致します.)
※受講票の送付は数日かかりますのでご了承ください.
事務 : ユビキタスシンポジウム実行委員会 事務局
(社)北海道開発技術センター内
TEL : 011-271-3028
FAX : 011-271-5115
e-mail : info@decnet.or.jp
※サポートを必要とされる方へ:
参加される方で,「介添え者と一緒に参加される方」,「車椅子で
参加される方」,「口述筆記が必要な方」等は,その旨をお申し込み
の際にご記入ください.
そのほか不明な点がありましたら,ご遠慮なく事務局までご相談ください.
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■開催案内 第15回さっぽろ観光情報学研究会
日時:1月28日(金) 午後4時~5時
場所:〒060-0814 札幌市北区北14条西9丁目
北海道大学情報科学研究科11階 大会議室
内容(予定):
(1)「北海道彫刻Webの開発と今後の展開について」
北海道情報大学 講師 斎藤 一
(2)「内モンゴルの観光の状況と観光協会の活動について」
北海道大学情報科学研究科 富 春雨
(3)風評被害対策プロジェクトと新潟訪問について
北海道大学情報科学研究科 大内 東
(4)その他
━企業・団体会員リスト━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
株式会社HBA
株式会社J-時空間研究所
NECソフトウェア北海道
セントラル・コンピュータ・サービス(株)
(株)デジック
(株)リクルート北海道じゃらん
札幌総合情報センター(株)
(株)十勝毎日新聞社
株式会社電通北海道
(株)藤井ビル
日本スーパーマップ株式会社
日本ユニシス(株)
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
(株)日立東日本ソリューションズ
富士通株式会社
北海道コンピューターマッピング(株)
北海道テレビ
北海道新聞社
北陽ビジネスフォーム
(五十音順)
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