No.36 2005.09.14
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■ 観光情報学会 Mail NEWS ■
━━━━━━━━━━━━ www.sti-jpn.org ━━━ 2005.9.14 No.36
━INDEX ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 開催案内 第18回さっぽろ観光情報学研究会
日時:9月16日(金) 午後4時~5時
場所:〒060-0814 札幌市北区北14条西9丁目
北海道大学情報科学研究科11階 大会議室
□ ルポ 観光情報学会 第2回全国大会 最終回
パネルセッション3 琉球大学 工学部 情報工学科 岡崎 威生
□ 『マリンフェスティバルイン宮古島』のご案内
□ 開催案内 平成17年度 OR学会北海道支部シンポジウム
テーマ:「北海道観光とOR」
日時:10月6日(木)13:20~18:00(懇親会18:30~)
場所:小樽商科大学 札幌サテライト
〒060-0005 札幌市中央区北5条西5丁目sapporo55ビル3階
TEL: 011-218-6377
http://www.otaru-uc.ac.jp/hkyomu1/satellite/satellit6.htm
主催:日本オペレーションズ・リサーチ学会北海道支部
協賛:さっぽろ観光情報学研究会
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■ 開催案内 第18回さっぽろ観光情報学研究会
日時:9月16日(金) 午後4時~5時
場所:〒060-0814 札幌市北区北14条西9丁目
北海道大学情報科学研究科11階 大会議室
講演1
講演題目(仮):観光情報ビジネス(Q旅ネット)立ち上げについて
講師:梅村匡史先生(札幌国際大学教授)
講演2
講演題目:「レンタカー利用者の動向」
講師:未定(トヨタレンタカー札幌)
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■ ルポ 観光情報学会 第2回全国大会
パネルセッション3 琉球大学 工学部 情報工学科 岡崎 威生
パネルセッション3では『電子マネー~観光シーンでの活用~』と題した
ディスカッションが行なわれた。このパネルセッションは,急速に普及し
活用され始めた電子マネーのビジネスシーンにおける現状と,観光ビジネ
スへの活用について議論することが主旨であった。パネリストは,ビット
ワレット株式会社システム本部執行役員部長である宮沢和正氏,全日本空
輸株式会社営業推進本部顧客マーケティング部長である内田晶夫氏,株式
会社レイメイコンピューター代表取締役である比嘉徹氏の3氏と,司会進
行役として沖縄県産業振興公社中小企業センターサブマネージャーである
島田勝也氏の計4氏が壇上に上がった。
宮沢氏は,電子マネーEdy(Euro Doller Yen)運営組織の立場から現状を説
明した。まず電子マネーサービスの特徴として,非接触型ICカード技術FeliCa
を活用し高いセキュリティを保持していること,簡単・スピーディーな利
便性の高い小額決算手段であること,リアル・サイバー・モバイル共通の
決済とマーケティングを実現していること,種々のサービスと連携してい
ることを挙げた。その結果現在のEdyユーザは累計発行枚数で1020万枚,
携帯電話搭載で60万台,月間利用件数で930万件となっていることを示した。
またEdyが独立したカードではなく,会員証・キャッシュカード・クレジッ
トカード・社員証・学生証などと連携して電子マネー機能を提供するもの
であること,携帯電話への組み込みが本年度から本格化することから,ユ
ーザ数の拡大が予想される。利用できる店舗数も20,000店を超えている。
このような普及の背景には,「社会的背景」「事業者ニーズ」「消費者メ
リット」「技術進歩」の4つの側面がある。社会的背景として,セキュリ
ティ要求,交通カードのIC化,ポイント戦略や地域活性化など事業者の競争
激化,IT活用による生活様式の変化が挙げられる。事業者ニーズとして,
売上拡大への販売促進,顧客開拓,CRM,レジのスピードアップ,キャッシ
ュレス化が挙げられる。消費者メリットとして,お得感,便利さの実感,
安心感を挙げた。
そして技術要素として,非接触ICカード技術と通信技術を挙げた。また最近
の動向として,元来の小額支払い手段としての電子マネーが,マーケティン
グツールに進化していることが示された。このことが観光シーンでの活用に
つながり,異業種連携によるタイアップ・キャンペーンや広告,リピート客
の増加,地域活性化の可能性を示唆するとした。
内田氏は,サービスを採用したユーザの立場から戦略を述べた。全日空はマ
イレージクラブ会員数が本年度1200万人を超え,その中のEdy対応カードは12
万枚である。まず,マイレージは航空会社の差別化戦略であり,その目的は
「リピーター化」にあるとした。この点で観光地の戦略との共通点(他の観光
地との差別化によるリピーター生成)も指摘している。マイレージは本来はロ
イヤリティプログラムであるが,決して利用者に忠誠心を求めるものではなく,
利用者に提供するサービスであり,比較して選んでもらうスタンスである。
次に,航空会社が他社との差別化を計る3つの要素「ダイヤ(商品)」「運賃」
「サービス」を示した。ダイヤによる差別化は現実的に困難であるため,運
賃での差別化に走りがちであるが,その結果が経営に影響を与えることは明
らかであるとした。実際のユーザの航空会社選択は,3割が運賃を基準に,3
割がサービスを基準に,4割がこれらのバランスを基準にしていることを示し
た。ターゲットを知ることは重要であるが,この割合はTPOにより変化するた
め,左右されないようにするためにも顧客化・リピーター化が戦略となると
指摘している。
全日空がそのために選択した電子マネーは,従来のクローズな「貯める」「使
う」マイレージを,オープンなものに拡大するものであり,サービス水準が上
がる戦略となる。観光との共通点として,商品そのものの差別化が困難な場面
においては,価格ではなくサービスによる差別化がポイントであるとしてまと
めた。
比嘉氏は,沖縄県内における電子マネーインフラを整備する立場から導入事例
を述べた。電子マネーのためのPOSレジソフト開発は,販売店にとっての生産速
度を高めるツールであり,電子マネーの「簡単便利」機能を効果的に発揮させる
ものであるとした。既に沖縄自動車道サービスエリア,美ら海水族館,首里城
公園など県内主要な観光スポットには導入済みであることと,その利用率の高
さ,従業員の負荷低減につながっていることを示した。また,かんなタラソ沖
縄での会員証との連携では,利用者に高齢者が多いにもかかわらず有用性が示
されている事例,自治体である那覇市役所全職員への職員証と連携した事例な
どを紹介した。次に観光ビジネスへの展開として,共通のEdy-IDをタグとして
電子マネー決済データを集約する観光データベース集積システムの提案があっ
た。利用者に対しては利用額に対応したポイントというインセンティブを与え,
購買データ・動向データなどを基に観光産業振興の企画・立案をするものであ
る。更に携帯電話での電子マネー利用者に対する観光誘客システムの提案があっ
た。集積したデータを解析した結果を現在観光中のユーザに対してナビゲーショ
ンコンテンツ配信するものであり,ダイナミックなマーケティングが可能にな
るとした。
会場からは,現在流通している電子マネーEdyとSuicaが統一化されないと消費
者に不利益になるのではといった発言があった。これに対し宮沢氏は,Edyと
Suicaは技術的に同じ規格のものであり,実際にEdyとSuicaの両方に対応した
機能を有する携帯電話が今年発売予定であるとコメントがあった。更に2者の
競争関係が商品開発につながり,結果的に消費者に有益になるとも加えられた。
昨年度から始まった携帯電話への電子マネー搭載は,今年度対応業者拡大によ
り急激に促進されることが予想されており,電子マネーの簡便性という特徴が
より強調され身近になると思われる。観光客の利便性と観光マーケティング機
能を高度化する可能性を持つ電子マネーの重要性を明確にするパネルセッショ
ンであった。
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■『マリンフェスティバルイン宮古島』のご案内
エコダイバー集まれ。10月~11月の間、ファンダイビングをしながら水中の
ゴミ拾いに参加しませんか。
宮古島は沖縄本島より南西に300キロにある大小8つの島からなり、自然が
圧倒的なパワーを放つ癒しの島である。特に世界有数のダイビングスポットやサ
ンゴ礁群をもつ海は、宮古ブルーと呼ばれる透き通った鮮やかなディープブルー
の海で、島の人々に大きな恵みを与えてくれる。特に池間島の北に広がる八重干
瀬は、数十種類ものサンゴ礁と色とりどりの魚達の楽園であり、漁場としても多
くの魚がこの海域で水揚げされる。
しかしここ数年、宮古島海域において大量のオニヒトデが発生し、サンゴ礁を食
べ尽くしている。問題はオニヒトデだけでなく赤土の流失や農薬の問題、生活排
水等の様々な要因により宮古島の海も汚れてきている。このイベントでは宮古島
の自然環境問題に対して前向きに取り組み、いつ訪れても綺麗な海が目の前にあ
る環境を作っていきたいと考えております。自然の美しさに圧倒され感動する宮
古島を目指していきます。
マリンフェスティバルイン宮古島では、バリアフリーダイビングや宮古の伝統芸
能や文化、そして宮古人とのふれあいをもっていただけるよう数多くのイベント
を企画しております。多くのご参加をお待ちしております。
尚、日時・会場など変更になる場合が御座いますのでホームページか下記の事務
局までお問い合わせ下さい。
お問い合わせ
マリンフェスティバルイン宮古島実行委員会事務局
TEL&FAX0980-73-7110
☆マリンフェスティバルイン宮古島 Webサイト
http://www.miyakojima.ne.jp/mmra/marinefestival.htm
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■ 開催案内 平成17年度 OR学会北海道支部シンポジウム
テーマ:「北海道観光とOR」
日時:10月6日(木)13:20~18:00(懇親会18:30~)
場所:小樽商科大学 札幌サテライト
〒060-0005 札幌市中央区北5条西5丁目sapporo55ビル3階
TEL: 011-218-6377
http://www.otaru-uc.ac.jp/hkyomu1/satellite/satellit6.htm
主催:日本オペレーションズ・リサーチ学会北海道支部
協賛:さっぽろ観光情報学研究会
スケジュール:
(開場・受付)12:30 -
[開会挨拶]13:00 -
木村俊一(日本オペレーションズ・リサーチ学会北海道支部長)
[講演1]13:30 - 14:30
講師:寺崎竜雄 氏(財団法人日本交通公社 市場調査室長)
題目:(仮)観光統計の問題
(質疑)14:30 - 14:45
(休憩)14:45 - 15:00
[講演2]15:00 - 16:00
講師:三浦英俊 氏(明海大学不動産学部 助教授)
(質疑)16:00 - 16:15
(休憩)16:15 - 16:30
[講演3]16:30 - 17:30
講師:大内 東 氏(北海道大学大学院情報科学研究科 教授・観光情報学会
会長)
題目:「観光情報学会-観光と情報のシナジ-」
(質疑)17:30 - 17:45
[閉会]18:00
[懇親会]18:30 -
※シンポジウム終了後実施、詳細未定
━TOPICS━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□国内の動向
観光と情報に関する話題を紹介します.ここで紹介した話題がござい
ましたら,編集担当(hajime@do-johodai.ac.jp)までご連絡ください.
(掲載の判断は編集担当が行います.商業目的のダイレクトメール,
もしくは,それに類する内容は掲載できませんので,あらかじめご承
知おきください.)
"大手携帯電話会社、海外でもGPS機能使える携帯電話発売へ", msnニュース,
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/it/mobile/news/20050907org00m300114
000c.html
"「神秘の十二湖めぐり」など観光情報サイト開設・日本旅行", NIKKEI NET,
http://it.nikkei.co.jp/pc/news/index.aspx?i=20050905dg004da
"京都の紅葉や観光情報を映像で「見て歩き京都」配信", RBB NAVI,
http://www.rbbtoday.com/news/20050901/25223.html
"LBS観光情報サービス", Innolife.net,
http://travel.innolife.net/list.php?ac_id=1&ai_id=2055
"ICカード→電波ポスター→携帯電話→観光情報入手 IT活 用のまちづくり
",
YOMIURI ONLINE,
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_i/me050805_2.htm
"ヤフーがロボット検索全面採用 10月から“Google型”に", YOMIURI ONLINE,
http://www.yomiuri.co.jp/net/itmedia/20050825nt0b.htm
━企業・団体会員リスト━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【団体会員A】
NECソフトウェア北海道
(株)HBA
(株)J-時空間研究所
(株)情報科学センター
(株)日立東日本ソリューションズ
(株)北海道新聞社
札幌総合情報センター(株)
日本ユニシス(株)
日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
日立ビジネスソリューション(株)
富士通(株)
(五十音順)
【団体会員B】
(株)デジック
(株)電通北海道
(株)十勝毎日新聞社
(株)藤井ビル
(株)リクルート北海道じゃらん
ソラン北海道(株)
日本スーパーマップ(株)
北陽ビジネスフォーム(株)
北海道CMC(株)
北海道テレビ放送(株)
(五十音順)
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観光情報学会ホームページ:http://www.sti-jpn.org/
バックナンバー:http://www.sti-jpn.org/MailNEWS/index.html
観光情報学会Mail NEWSに関するお問い合先:hajime@do-johodai.ac.jp