No.105 2009.07.30
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2009.07.30 No.105
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◇ 会長退任にあたって
前会長 大内 東
観光情報学会は平成15年9月に設立されて以来、6年間任意団体として活動
を行なってきました。そして、平成21年1月15日、特定非営利事業団体観光
情報学会として法人化がなされ、NPO法人観光情報学会として活動を開始す
ることになりました。NPO法人として新たに出発した観光情報学会は、法人
の特質を生かした様々な事業展開が可能となりました。この辺りの事情に
ついては、すでに学会誌に掲載していますので、詳細はそちらをご覧くだ
さい。(「観光と情報」第5巻1号、pp.3-4 巻頭言『観光情報学会これまで
の歩みとこれから』 )
私は、この間3期6年間を会長として、幹事・理事を始め、多くの会員の皆
様に支えられて学会の発展に努力してまいりました。学会運営上の基本理
念を「従来の形式にはとらわれず、常に進化する学会であること」に置き、
これに基づき運営を行ってきました。その具体的な結果は、学会の組織形
態です。すなわち、X観光情報学研究(略称X-観研)をエージェントとし
て、それらの融合体であるマルチエージェントシステムとして学会を組織
化したことです。
しかも、X-観研の設立や解散は随時可能であるとすることによって、組織
の硬直化を防ぎ、動的な組織運営が可能となると判断したことによります。
打ち明け話をしますと、この組織形態は、当時私が取り組み始めた複雑系
工学の思想を基にしたものでした。
学会設立後は、学術団体としての最低条件である学会誌の発刊や全国大会
の実施をはじめ、HPの開設とメールニュースの配信、各種シンポジュウ
ムの開催、海外学術団体との連携など、新しい構想で学会運営を行って来
ました。設立したばかりの学会でこのような事業を実施することは想像以
上に困難なものでありました。しかしながら、会員の皆様、特に幹事グル
ープの皆様は次つぎと出てくる無理難題とも思われる事業計画に対し、精
力的かつ的確な行動により、すべて完ぺきに実現してしまいました。これ
ぞマルチエージェントシステムの真髄であると実感した次第です。
観光に関する学術研究はようやく始まったばかりであるというのが私の率
直な感想です。観光情報学会の活動は学術、産業、個人に対して、観光の
イノベーションを起こすものと確信しています。今後、ますます重要な役
割を期待されることになると思います。
観光情報学会は、日々進化している発展途上の学会です.今後、様々な困
難が待ち受けているかもしれません.しかし、会員全員が力を合わせれば
困難を乗り切り、更なる発展が可能な学会です.松原新会長を支えて会員
の皆様が、それぞれのお立場で一層ご活躍をされますように、お願いと期
待を込めて退任の挨拶と致します.
平成21年5月
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◇ 会長就任ごあいさつ
会長 松原 仁
初代会長の大内東先生のあとを受けて会長に就任しました。大内先生には
学会発足の平成15年から6年間にわたって会長として(さらにはその前
の学会設立準備の時期も含めて)学会を率いていただきました。その間に
学会誌の発行、全国大会の開催、国際学会との連携など学会としての基礎
を固めることができました。各地の研究会の活動を基盤とする独特な学会
運営の形態も確立されました。さらには今年平成21年には念願であるNP
O化も実現されました。改めて大内先生に深く感謝申し上げます。
私自身は平成12年に新設の公立はこだて未来大学に赴任して初めて観光
を研究の対象として認識しました。公立大学として地元の主要産業である
観光に貢献することが求められたのがきっかけですが、手がけてみると非
常に興味深い研究対象であることがわかりました。多くの要素を有機的に
統合させなければ観光は機能しませんが、これは私の勤める大学の専門の
一つである複雑系そのものです(大内先生も複雑系の専門家でいらっしゃ
います)。学会の設立直後に函館に研究会を立ち上げて主査として活動し
てきましたが、その活動を通じて企業、自治体、大学の連携など多くを学
ぶことができました。本学会は各地の研究会の存在の上に成り立っている
ので、各研究会がそれぞれ個性的な活動を活発に進められるように学会と
して心がけていきたいと思います。またNPO法人として業務を正式に引き
受けることもできるようになったので、ぜひ各地の研究会と協力して積極
的に観光情報に関する事業を進めていきたいと思います。
平成20年には観光庁も発足し、日本社会における観光の重要性は増大し
つつあります。しかしその一方で日本の観光が置かれている状況は必ずし
も楽観できるものではありません。日本人の観光客が中長期的に減り続け
ることは確実ですし、かといって外国人の観光客を増やすのもそう簡単で
はなさそうです。これまでの観光の在り方を見直して根本的な構造改革を
進める必要があります。本学会がその過程で大きな役割を果たすことがで
きると思いますし、果たすことが社会的な責務であると思っています。
優秀な初代のあとの二代目は凡庸で三代目に引き継ぐだけの存在になりが
ちと言われていますが、守りにはいることなく引き続き打って出る会長で
ありたいと思っています。微力ながら学会の発展に全力を尽くしますので、
会員のみなさまには学会の活動にご協力いただけますようお願いいたしま
す。
平成21年7月
◆━……‥+企業・団体会員リスト+‥……─────────────
【団体会員A】
NECソフトウェア北海道
(株)HBA
(株)情報科学センター
(株)日立東日本ソリューションズ
(株)北海道新聞社
札幌総合情報センター(株)
【団体会員B】
(株)タップ
(株)デジック
(株)十勝毎日新聞社
(株)藤井ビル
(株)北海道二十一世紀総合研究所
(株)マーフィーシステムズ
(株)リクルート北海道じゃらん
其水堂金井印刷(株)
北陽ビジネスフォーム(株)
北海道テレビ放送(株)
(五十音順)
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